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オーケーが花王製品追放宣言を一転販売再開検討!「消費者心理を読み違えたか」

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低価格が売りのオーケーストアが花王製品の販売をやめていることがわかりました。理由はオーケーによると花王からの大幅な仕入れ価格値上げの申し出があったからとしています。
ところがオーケーは突然「販売再開を検討する」と発表したのです。

いったいオーケーの急な心変わりは何が原因なのでしょう?消費者の声なども交えて探っていきます。

「オーケーの乱」の概要

図は沖縄タイムズに載った花王とオーケーの今回の状況を説明しています。

「オーケーの乱」が起きたきっかけは花王の収益改善対策

引用元:時事ドットコムニュース

 花王の長谷部佳宏社長は3日にオンライン形式で行った決算発表記者会見で、衣料用洗剤や紙おむつを値上げする方針を明らかにした。原材料価格の高騰が要因で、時期や値上げ幅などの詳細は今後詰める。
オーケーが一部花王商品の取り扱いをやめることにした理由は、3日に花王社長が原材料価格の値上がりにより商品価格の引き上げ方針を発表したことに始まります。
花王の昨年12月期連結決算(国際会計基準)は原材料高などの影響で純利益が13.1%のマイナスとなったことで、今回の値上げを決めました。値上げにより今年12月期の純利益は6.7%のプラスを見込んでいます。

オーケー仕入れ価格値上げで花王製品の販売中止を告知

花王からの仕入れ価格の値上げの申し出を受けて安さが売りのオーケーは反発しました。

引用元:ライブドアニュース

 原材料高を理由に洗濯洗剤などの値上げを表明した日用品最大手の花王に対し、低価格が売りのスーパーを展開するオーケーが反発して多くの製品の販売を取りやめていることが15日分かった。価格への転嫁か据え置きか―。長らく大きな物価上昇がなかった国内事情を映すメーカーと小売りの攻防となっている。

花王は3日、3月をめどに洗濯洗剤や柔軟剤、ベビー用紙おむつの一部を値上げする計画を公表した。

首都圏を地盤とするオーケーは、花王から大幅な仕入れ価格引き上げの申し入れがあったとして、145品目の販売中止を店頭で告知。他社製品に順次切り替えている。

花王は原材料高を理由に3月をめどに洗濯洗剤や柔軟剤、ベビー用紙おむつの一部などを値上げする計画を発表しました。花王から大幅な仕入れ価格引き上げを申し込まれたオーケーは、145品目の販売中止を決めて店頭で告知したという内容です。

大幅な仕入れ価格の値上げとはどの程度なのか明らかにしていませんが、高品質商品を低価格で提供することを第一に考えているオーケーに取ってみたら、とても受け入れられる値上げ幅ではなかったのでしょう。

オーケーとしては値上げによる客離れを懸念したのかもしれません。

オーケー一転して花王製品の販売再開を検討!なぜ?

引用元:MONEY VOICE

衣料用洗剤などの値上げを表明した花王の製品を巡り、スーパーの「オーケー」が一時は同社製品の販売を取りやめるとしたものの、その後すぐに販売再開の検討を発表するという、ドタバタの展開となっている。

花王製品販売取りやめた後間もなく販売再開検討のドタバタ劇には何があったのでしょう?

ところがオーケーは16日に、値上げを理由に販売を中止した花王製品に関して、顧客の要望に応じて、取り扱いの再開を検討すると発表。オーケーは先の販売中止について「仕入れ価格など条件交渉も含めた商品見直しの一環」で、いずれも売れ行きが低調だったと説明しているという。

オーケーは販売中止の花王製品に対して、顧客が販売を望んだので元に戻すと言っています。

オーケーは「『仕入れ価格など条件交渉も含めた商品見直しの一環』として一旦販売中止にしたが、それらの製品はどれもあまり売れていなかった」と言っているのです。

オーケーが世間の風の読み違えをしてしまったので元に戻すということになったが、素直に認めたくないので体裁をつくろって強がりを言っているように聞こえます。

最近の生活必需日用品値上げ状況

2022年の現時点での各社商品の主な値上げ計画状況です。

消費者の間ではこのような軒並みの値上げについての状況が耳に入っていて、花王の値上げ発表もそれほど驚くほどのこととは受け止められていないのが実情です。

オーケーが値上げに反発して花王製品の取り扱いをやめたことに対して、消費者から必ずしも賛同を得たとは言えない状況のようです。そこまでしなくてもとの消費者心理が働いたのでしょう。

ここ30年間、日本で労働者の給料が上がらないのは原材料の値上がりを物価に転嫁できていないからだという議論も最近起こってきています。やはり適正価格であってこそ、賃上げも実現でき、消費が増えて経済が回っていくという考え方です。

オーケーの今回の勇気ある行動は空回りになってしまった感があります。

花王の値上げに対する主張

原材料が値上がりする中、適正な利益確保のために値上げを望むのが花王の主張です。

花王は洗剤などの生活必需日用品分野では最大のメーカーであり、だからこそ先頭を切って値上げに踏み込まなければならないとの判断です。ただ、値上げしても社員の給料据え置きなどを続けるようなら、社会的責任を果たせるとは言えなくなります。

オーケーの花王製品締め出しに賛否の意見噴出

オーケーの花王製品締め出しを支持する意見は多くなかった!

オーケーの金額管理は厳格だ 電子マネーも手数科取ると言い出したとたんに値引きから除外した つまり現金だけが値引きになる
さすがオーケー!我々の見方だ!支持する!(匿名掲示板)
この意見は、値上げ商品排除のオーケーを熱狂的に支持しています。

生産や流通のコストが上がり、同等の品質なら値上げをせざるを得なくなったとしても、可処分所得が増えない多くの消費者は、値上がりした商品を買い続けられるとは限らない。
これまで当たり前に買えた商品が、店や客を選ぶようになったということだ。
出費抑制のために購入する品を変えざるを得ない揚面では、OKの品揃えは、目利きとして参考になると思う。
物価が上がった分だけ所得が増えれば、こんなことで悩む必要はないのだが、スタグフレーションに対応した生き方を提案する店へのニーズは、今の日本では大きいと思う。(記事コメント)

可処分所得が増えない限り、値上げしたら客はオーケーのような店を選ぶよとの意見です。

オーケーの花王製品排除の判断を支持する声はあまり多くない印象です。

花王の製品値上げを支持する意見が多かった!

職種違うけどメーカー側からしたら原科、資材、輪送費全てか値上がってるから値上げせなしゃーないんよ。
輸送に必要なダンボール1牧すら値上がりしてんのに。
私は花王を支持するしオーケーになくても別のとこで買えるしね。(ツイッター)
メーカーの立場を考えると値上げもやむを得ない、花王製品を支持しているのでオーケーに無くなったら別の店で買う、という意見です。

値上げは原材料高が原因だから仕方ないのにな…これだから日本はいつまでもデフレから脱却できないんじゃない?だから賃金もずっと何十年も変わらず.オーケーはもう行かずに花王を応援することにした!(ツイッター)

原材料高が原因だからやむなし。安値ばかり求めているから日本はいつまで経っても低賃金から抜け出せない、という意見です。

原材科がこれだけ高騰しているのに小売店が値上げに反発で取り止めはやりすぎ。オーケーのやり方は強気というより強引な印象がある。品揃えも偏りがあってスーパーとしては正直使いにくい。例えぱ野菜は質も良くないし安くもないし、弁当を始めとする総菜やパンも美味しくは…
最寄りのスーパーがここだから使ってるけど、こんなやり方は誰も幸せにならないって。社会全体がなにもかも消費者目線を正義の盾にして安さを求めすぎだと思います。(記事コメント)

消費者はなんでも安ければいいということではない、とオーケーのやりすぎを指摘しています。

オーケー目当てで今のエリアに引越はしたけども、オーケー、ちょっとやりすぎ感ある。
消費者にいい顔して、生産者やメーカーに鬼なの単純に引く。
客の中にはメーカーの人もいるだろうに。
経済まわらんよ。
オーケーに行かないとなるとコンビニか隣町のスーパーに行かなくてはならない。
(ツイッター)

オーケー目当てで引っ越しまでした人が、オーケーはやりすぎ、経済が回るやり方を考えてと言っています。

全体的には原材料などが値上げの中での適正な価格転嫁は世の中の経済が回っていくためにはやむをええないという意見が多く見られます。

オーケーの花王製品締め出しに中立の意見

「契約自由の原則」により、花王が原材料高を理由として洗濯洗剤などの値上げを申し込むことも、オーケー側がこれを承諾するかどうかも、それぞれ自由であり、このケースは法的な規制を受けるものではありません。一般的な小売店が一方的なメーカーの申し入れをそのまま受け入れる姿ではなく、「対等の立場」で交渉が行われており本来の姿と言えるでしょう。オーケー側は大手小売店が持つ交渉力を利用して(顧客の利益のために)有利な条件を得ようとしている様に見えます。(記事へのコメント)

オーケー思い切った舵取りしたなあ。
花王かどれくらいの値上げを言ってきたのかわからないけど冷静に無理って価格だったのか感情論でぶった斬ったのか。
高くても買いたい人は他店で買えばいいし、いいんではないかね。(ツイッター)

オーケーにないものは高くても他店で買えばいい、と。

安さを求めて値上げ反対の意見は変わりつつある

花王の踏み込んだ値上げ決断、オーケーの取引停止から再開と一連の動きは、現在の消費者目線がどういうところにあるかを浮き彫りにしてくれました。

オーケーの「高品質・低価格」路線はこれまで消費者から支持されてきたものの、これからは必ずしも通用しない方向に変化しつつあるということがわかりました。

消費者は適正価格なら値上げもやむを得ないと考えるようになったのです。その理由としては30年間低迷を続けて給料も上がらない日本経済を成長に持っていくために、考え方を変える必要性を多くの人たちが感じ始めてきたからでしょう。

その意味では今回の花王に対するオーケーのドタバタ劇は無駄ではなかったとも言えます。

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