定年退職した人が急にガックリしてしまうというのはよく聞く話です。
あなたの場合はどうですか?
仕事熱心でそれが何よりの生きがいだった真面目な人が退職により目標をなくしてしまったのですから、ガックリ来るのは理解できます。
問題は、どうすれば第二の人生を元気に楽しく生きていけるかということです。
そのためには「生きがいを持たなければならない」という固定観念を持たないことから始めてみることです。
「生きがい症候群」にならないで
生きがい探しをしようとして何かをすぐに始めても、実際のところそれにすぐに生きがいを感じることはほぼないでしょう。
生きがいを見つけなければと不安になる状態を「生きがい症候群」と呼ぶのだそうです。
この「生きがい症候群」になった人は、周りの同世代が生き生きと見え、自分も何かやらなければと焦ります。
肩書がなくなっても周りの人から自分の存在価値を認めてもらっていないと不安なのです。
急に趣味に打ち込もうとしたり、ボランティアをやったりといろいろ試みますが、現役で仕事に打ち込んでいた時のような充実感は得られず、落ち込みます。
「生きがい症候群」が進むと、うつ状態やアル中になることもあります。
生きがいはそのうちに見つかる
そもそも現役時代の「仕事が生きがい」は仕事を始めた新入社員の時からそう思っていたのでしょうか?
そうではなく、だんだん経験を積んでいくうちに仕事の大切さや面白さが感じられるようになり、自然と自分の心の中に育ってきた思いのはずです。
最初から「仕事は生きがい」とばかりに取り組み始めたのではなかったでしょう。
そうであれば、定年退職後にすぐに生きがい探しに躍起になる必要はありません。
人のお役に立つ、生きがいを持った立派な人を演じようとする必要はさらさらありません。
このブログのテーマのように、日々たった1ミリだけでも進めたらしめしめと思って気楽に過ごせばいいのです。
定年になったらぜひやりたいと前々から思っていたことがあれば、それを始めるのがいいでしょう。
そのようなものがなくても、何か面白そうな、興味を持てそうなことや人から誘われたことなどをとりあえず始めてみて、自分に合いそうだとか面白そうに感じ始めたら続けていけばいいでしょう。
自分に合わなかったら別のものを探せば、そのうちに気に入ったものが見つかります。
続けていくうちに、やがて「これは結構面白いぞ」とばかりに熱が入り、ついには単なる趣味ではなく生きがいとまでも言える状態になっていきます。
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私の場合は
私の場合、仕事をやめてからは、「これからは人に使われる仕事はやらない」と決意して、好きなことを始めました。
音楽が好きだったので、同好の士のグループに参加して施設訪問やたまにはミニコンサートを開いたりしました。
メンバーが病気になったのを機に解散して今は活動していません。
次にたまたま公園で出会った太極拳の指導者から声をかけていただき、そのグループに参加しました。
続けていくうちに、これが結構楽しく、そのうちに向上心も芽生えてきて、さらなるレベルアップを望むようになり、外部の講習会などにも積極的に参加するようになりました。
今は一般的な太極拳にとどまらず、伝統太極拳と呼ばれる武術的要素が含まれる種類にも興味を持って学び始めています。
さいごに
何かのきっかけで始めたものが、やがて自分の楽しみ、生きがいになることはよくあることです。
最初から生きがいを求めて懸命に生きる必要はなく、ゆるりとはじめてみることが、やがて生きがいを見つけることにつながります。