前回、「先延ばし」がなおらない場合の処方箋として「「先延ばし」がなおらない!どうすればいい?」の記事を書きました。
そこではリカバリー可能な余裕のある計画を立てることや、迷ったらその時が始めるベストタイミングであることなどをお伝えしました。
それでも「先延ばし」してしまうのは、決して意志が弱いからではなく、自分を「先延ばし」できない環境に置いていないからだと考えられます。
「先延ばし」できない環境に身を置くとはどういうことかを考え、今度こそ「先延ばし」しない方法を見つけます。
「先延ばし」は意志の弱さと関係がある?
つい「先延ばし」してしまう自分につくづく自身の意志の弱さを感じてしまいます。
では古今東西の偉業をなした人たちは意志が強かったのでしょうか?
人間の能力に大きな差はないというのを聞いたりするにつけ、ある程度の差はあれ、必ずしも飛びぬけて意志が強かったとは限らないのではと、都合よく解釈しています。
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後戻りできない状況に追い込む
物事をなしえる人となしえない人の差は何だろうと考えた時、こんなことを思いつきました。
よく、「火事場の馬鹿ぢから」と言います。
どんな人も火事場で切羽詰まった状態になると自分の持てる(と思っている)以上の力を出して、大切な人を救ったりするのです。
「背水の陣」という言葉のもとになった中国の故事があります。
漢の時代に韓進という武将がいました。
韓進は川を背にして陣を張り部下の兵士たちを死に物狂いで戦わせ、見事敵を打ち破ったと言います。
要は、後戻りできない切羽詰まった状況に身を置くよう環境を設定すると、あとは前進あるのみとなります。
人間は本来意志が弱いので、環境を整えて進まざるを得ない状況に追い込むというやり方です。
試験勉強でも仕事でも、今日はここまでの内容を仕上げなければ、目標達成できない。
そうしないと試験に落ちてしまう。
そうしないと顧客からお叱りを受ける。
などです。
試験や仕事に限らず、何かを達成しようとしている場合は、同じです。
今月は〇万円で生活しないと来月は破産する。
今月中にいくら稼がないと、家族が生活できない。
ここで友だちとの楽しい集まりに時間を使ってしまうと、間に合わなくなる。
など、自分を追い込む理由はいろいろ思いつきます。
特に人は楽しい誘惑にとても弱いのです。
そこをぐーっと我慢して、ひたすら頑張れるよう環境を設定する必要があります。
「レ・ミゼラブル」の著者、ヴィクトル・ユーゴーは小説を書きあげるまで外出用の服を人に預かってもらって、誘惑に負けて遊びに出ないようにしたそうです。
なにも工夫しないで、自分は意志が弱いと嘆いているようでは、何も成すことは叶わないでしょう。
あなたがもし「先延ばし」癖を断ち切りたいと望んでいるのなら、自分は背水の陣を敷くために具体的に何ができるかを考えて実行してみませんか?