4月14日(日本時間15日)、タイガー・ウッズは14年ぶりにマスターズ優勝を果たし、奇跡の大復活を遂げました。
とっくに引退に追い込まれてもおかしくない43歳の彼を、何がそうさせたのかはいろいろな要因がありますが、それらから学ぶことがありそうです。
その一つにあまり注目されていませんが、新しいコーチのもと徹底的にスイングを改良しています。ここではその技術的なことではなく、そこから読み取れる変化に柔軟に対応することの大切さを考えてみます。
ありえないことが起こった!
ゴルフ大好き人間でもない私でも、今回のタイガー・ウッズのマスターズ優勝には感激し、素直によかったと思いました。
ほとんどの人があり得ないと思っていたことが現実に起こったのです。
伝えられている通り、彼は不倫、離婚、ドラッグ、4回もの腰の手術などで、一時は世界ランキング1199位まで落ちていました。
路上で薬物服用らしき症状でもうろうとして警官に逮捕され連れていかれる姿をニュースで見て、かつての輝いていた姿との大きな違いに唖然とし、もう駄目だなと思ったものです。
それが11年ぶりのメジャー優勝、14年ぶりのマスターズチャンピオンへのカムバックとなったのです。
奇跡の優勝をもたらしたものとは
タイガー・ウッズは、優勝後に
「僕は決して諦めなかった。諦めないでやることしか、道は開けないんですよ」
と述べています。
これはとても大切なことで、この意思がなければ大復活劇は起こりえなかったでしょう。
では何がこのような気持ちを持たせることができたのか?そこが大切です。
答えは一つではないようです。
その中で、一番は11歳の娘と10歳の息子の存在ではないかと思います。
離婚した元妻との間にできた子供たちです。
彼らはタイガーがマスターズ優勝したところをこれまで見たことがありません。
前回のマスターズ優勝の後に生まれているのですから。
子供たちに何としてもマスターズ優勝を見せて、喜びを分かち合いたかったのです。
実際、今回の優勝後には、二人の子供たちが駆け寄り、熱い抱擁を交わしました。
これがタイガーがマスターズで優勝したかった目的です。
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どうやって優勝を実現させたのか
タイガーは家族との喜びの分かち合いという目的を達成するために、マスターズ優勝という目標を掲げ、見事達成しました。
では、この目標を達成するために何をしたのでしょうか?
ゴルフはメンタルなスポーツと言われます。
しかしそれを支えるには技術が必要です。
タイガーの身体は、4回ものひざや腰の手術で、今まで通りのスイングができなくなっていました。
成績もがた落ちだったので、かつてのコーチやスタッフはとっくに去っていました。
本来のスイングができない自分に適した指導をしてくれるコーチを探すしかありません。
有名なコーチが自分に合ったコーチとは言えないでしょう。
彼はコーチの名声や評判、実績に関係なく新たなコーチと契約しました。
そのコーチは無名であり、一般的な信頼性・有効性の面で決して評判は良くありませんでした。
そのコーチのやり方は、人間のバイオメカニクスを応用した方法を得意としていました。
4回もの腰の手術をし、従来のスイングに戻れなくなっているタイガーの身体に合ったアドバイスをしてくれるコーチのもとで、徹底的にスイングの改造、というより開発に取り組み成功した、ということでしょう。
新しいスイングを身につけたタイガーは見事にマスターズ優勝を果たし、大復活を遂げました。
なぜ無名のコーチを選んだか
タイガーほどの実績を持つゴルファーだと、どんな名コーチでも来てくれそうです。
落ちるところまで落ちた彼のもとに来てくれるような人は名コーチと呼ばれている人の中には実際のところいなかったのかもしれません。
しかし、いわゆる名の通った名コーチが来たところで、今回の成功に結び付いたかは疑問です。
必要なのは、有名無名に関係なくタイガーの今の身体に合った独特の指導やアドバイスをしてくれるコーチだったのです。
以前のタイガーだったら、無名で評判もいま一つのコーチなんかと絶対に契約しなかったでしょう。
奈落の底まで落ちたあとの彼は、振る舞いがとても穏やかになったそうです。
自分の変化に柔軟に対応するゆとりを持てるようになってきたのでしょう。
新コーチのもと徹底的にスイングを磨き上げ、見事復活を果たしました。
諦めないことと変化に柔軟に対応する大切さ
諦めないことと変化に柔軟に対応することの大切さは、タイガーの事例からも理解できます。
いろんなハンディキャップがあったり、時間がない、環境がない、、、などないもの尽くしで早々に諦める人がいます。
タイガーをはじめ、中には様々なハンデを乗り越えて見事成功している人もいます。
・時間がなければ時間を生み出す工夫をすればいい。
やることの無駄が多かったり優先順位の問題だったりします。
・やり方がわるい
やり方を変えればいい
・環境がない
環境を変える、必要な環境に身を置けばいい。
私は自分の趣味を一段と高めるため、それが実現する見込みのある環境に飛び込みました。
様々な理由をつけて、自分にはできない、無理と諦めないことが大切です。
あきらめなければなにか今と違ったやり方が必ず見つかります。
実際、今回のタイガーも絶対に諦めませんでした。
要するに諦めることなく状況の変化に柔軟に合わせていくことが、自分の望むものを手に入れ、成果を出す秘訣です。